まずは全体像から。
- 体の中に「尿酸(にょうさん)」という物質がある
- これが 増えすぎる(=高尿酸血症) と、体の中にあふれ出す
- その尿酸が 冷えている関節の中で固まり、針のような結晶 になる
- その結晶を免疫が「敵だ!」と勘違いして攻撃
- 結果、関節が真っ赤に腫れて激痛になる(痛風発作)
これが痛風の大まかなメカニズムです。
ここからは、この流れを素人にも理解できるよう、ひとつずつ丁寧に説明します。
尿酸とは?悪い物質なの?
実は尿酸は、完全な悪者ではありません。
- 食べ物や細胞を分解したときに出る“燃えかす”
- 体の中で 抗酸化作用(錆びを防ぐ働き) も持つ
つまり、尿酸は「いても良いもの」。
ただし、増えすぎると問題が起きる のです。
尿酸はどこから作られる?プリン体との深い関係
尿酸は次の2つから作られます。
- 食事由来のプリン体
- 体の細胞が毎日入れ替わることで生じるプリン体
● プリン体とは?
プリン体は、細胞の設計図(DNA・RNA)の材料。
- 肉
- 魚
- レバー
- ビール
など、細胞がぎゅっと詰まった食品に多く含まれています。
ただし重要なのは、
食事からゼロにしても、体の中で勝手に尿酸は作られる
ということ。
つまり、プリン体ゼロ食でも痛風は防げないのです。
尿酸はどうやって体の外へ出ていく?
外へ出す役割をしているのが 腎臓 です。
- 腎臓が血液をこし取る
- 余った尿酸を 尿として排出する
腎臓が元気なら問題ありませんが、働きが弱かったり体質的に排泄が苦手な人もいます。
高尿酸血症=尿酸の“渋滞”
次のどちらかが起きると尿酸が増え続けます。
- 作りすぎ(食べすぎ・飲みすぎ・細胞の壊れやすさ)
- 捨てられない(腎臓の排泄能力が弱い)
こうして、血液の中に尿酸が溜まる状態=高尿酸血症 になります。
この段階では痛みは起きません。
尿酸が「結晶」になる理由 〜 足の指が狙われる
尿酸は 温度が低い場所で固まりやすい という性質があります。
- 足先は心臓から遠く、血流が弱い
- 身体の中でも温度が低くなりがち
- 結果、関節内で尿酸が固まりやすい
こうして、関節内に 尿酸の結晶(針のようなトゲ) がたまっていきます。
この段階でも痛みはありません。
免疫が「敵だ!」と勘違い → 激痛の炎症発作が起こる
ある日、免疫細胞(白血球)が尿酸の結晶を発見し、
「これは異物だ!倒せ!」
と攻撃を開始します。
その結果起きるのが痛風発作です。
仕組み
- 白血球が結晶に食いつく
- 飲み込めずに炎症物質(サイトカイン)を大量に放出
- その化学反応が関節中に広がる
- 関節が赤く腫れて、触れられないほどの痛みになる
まさに「関節の中で炎症の火事が起きている」状態です。
発作が朝方に多い理由
多くの人が経験している「朝突然痛む」には理由があります。
- 夜は水分が減り血液が濃くなる → 尿酸が上がる
- 足先は冷えやすい
- 長時間動かず血流が悪くなる
→ 尿酸が結晶化しやすい条件がそろう
→ 免疫が反応しやすくなる
そのため、朝方に発作が発生しやすいのです。
発作時に「無理すると長引く」理由
無理に歩く・仕事に行くと悪化するのは、
- 衝撃で結晶が関節を刺激
- 炎症の火がさらに燃え上がる
- 免疫がより集まって炎症拡大
という悪循環のため。
夫が無理してしまうタイプなら、妻の「休もうよ」の声が本当に大事です。
発作が治っても「根本が治ったわけではない」
痛みが引いても、
- 血中の尿酸が高いままなら
- 関節の中で再び結晶が育ち
- 次の発作準備が静かに進んでいます
だからこそ、
- 水分
- 食事
- 運動
- 薬物治療
これらを続けることが大切になります。
まとめ(妻が理解しておくと安心)
- 尿酸は体の燃えかす。多すぎると結晶化する
- 足の関節が冷えて結晶が溜まりやすい
- 免疫が結晶を攻撃すると激痛の痛風発作
- 朝方は発作が起きやすい環境が整う
- 発作時は無理せず安静が最重要
- 発作がなくても尿酸値は下げ続けないと再発する
痛風の仕組みを知ることで、
「なぜ夫がこんなに痛がるのか?」
「なぜ生活習慣が大切なのか?」
が腑に落ちるはずです。


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